一度食べたらリピート必至! 「ARGENTINA GRILL」の絶品アルゼンチン料理を浅草橋で堪能。

今や日本にいながらにして世界中の料理が味わえる時代ですが、それでも本格的な“アルゼンチン料理”を食べる機会はあまりないかもしれません。

しかも、それが、イメージされやすいようなBBQ料理ではなく、アルゼンチンの人々が普段から食べているような家庭料理となればなおさらです。

今回は、そんな日本人にはあまり馴染みの薄いアルゼンチン料理を、ここ浅草橋で食べられるチャンスがあると聞きつけてさっそく行ってまいりました。

結論から申し上げますと……かなりオススメです!

確かな味と情熱が引き合わせたボーダレスな出会い

「ARGENTINA GRILL(アルゼンチングリル)」は、今年の秋にご紹介した国際交流型シェアハウスの「ボーダレスハウス 浅草橋」、その1階にあるカフェラウンジスペースを間借りして毎週水曜日の夜にオープンします。

ボーダレスハウス 浅草橋の記事はこちら↓

【国際交流×地域交流】柳橋のシェアハウス「BORDERLESS HOUSE」に町の新スポットが誕生する!?

もともとはキッチンカーからスタートして人気を博し、2018年に西新宿に店舗をオープンしました。
この浅草橋での営業は今年の11月から始まったばかりで、取材にうかがった日がまだ3回目ということです。

ボーダレスハウス代表の李さんは、この1階スペースを利用してもらえる海外料理のお店を探していて、「ARGENTINA GRILL」を発見。実際に足を運んで料理を食べてみたところ、その味に惚れこんでしまったんだとか。

国際交流の場を設けるというコンセプトにも合致しており、すぐにオファーをかけたということでした。

今回いろいろとお話を聞かせていただいた「ARGENTINA GRILL」のアダムさん。

キッチンカーと同様、店舗にとどまらず多くの人にこの味を知ってもらえる機会が作れるうえに、スペースの問題で西新宿のお店では難しかった団体客での利用など、可能性が広がると感じたため、このオファーを受けたそうです。

まだオープンしたばかりなのに加え、なかなか馴染みのないアルゼンチン料理ということで、足を踏み入れるのを躊躇してしまう人も多いかもしれない。しかし、アダムさんはそんな人にこそ「1回食べてくれたら恋に落ちる」と断言します。

そこまで言われたら期待はさらに高まる一方です。
というわけで、今回いただいたお料理をご紹介いたしましょう!

唸らずにはいられない本格アルゼンチン料理

まず、最初にいただいたのは南米風ミートパイの「エンパナーダ」(440円)。

表面はサクッとしつつ弾力もある生地に包まれて、一つはジューシーな牛ミンチがずっしりと。そこに「サルサ・クリオージャ」というソースをかけていただきます。

このアルゼンチン風のサルサソースは赤くも辛くもなく、酢と玉ねぎがベースのさっぱりとした味わいでお肉との相性が抜群です。

もうひとつはとろけたチーズがたっぷり。ハチミツをかけて口の中に放り込めば、甘塩っぱい濃厚な旨味で満たされます……。

続いていただいた「ラザニア」(2000円)。

歴史的にイタリア移民が多いアルゼンチンではイタリアがルーツの料理も多いらしく、このラザニアもそのひとつ。上層のチーズをかき分けると、ミートソースたっぷりのパスタとご対面です。

ラザニアは流石に食べたことがある! と、思っていましたが、少しいつもと違う……。味はこってりしているのに、重たさを感じさせません。素人の私にはその秘密が一体なんなのか知る由もありませんが、とにかく罪な一品です。

3品目は編集長一押しの「ラバス」

一見すると普通のイカリングなのですが、これまた思いのほかあっさりしています。揚げ物特有のギトギト感がまるでなく、それでいてイカはホクホク柔らか。ピリ辛のタルタルソースも新しい味体験でした。

ただし、こちらは現在のところ浅草橋ではまだ正規メニューではないとのことですので、確実に食べたい方はぜひ西新宿の店舗に足をお運びください。

続いては「豚とナスのエスカベッシュ」

こちらもまだ正規のメニューではないということで、今回特別に提供していただきました。
しかし、これがまたやみつきになる味で困ったもの。バゲットと豚肉と酢漬けにしたナスの三者が芸術的なバランスで混ざり合い、舌の上で完成します。できることならひと口で一気に頬張ってほしい!

お店を代表する定番メニュー「ミラネーゼ プレート」(1500円)。

名前の通りイタリアのミラノ発祥で、一見するとトンカツのようにも見えますが、牛肉にパン粉をまぶして揚げた料理です。そして、アルゼンチンではごく一般的な家庭料理として親しまれています。
衣は脂っこすぎずサクサクしており、お肉は厚みのわりにかなりジューシー。それでいて確かに家庭料理的な素朴な魅力があって飽きがきません。

そして、このミラネッサにかかっているソースは「チミチュリ」といって、先述した「サルサ・クリオージャ」と並んでアルゼンチン料理を代表する味なのだそうです。

どちらも酸味があり、さっぱりとしていてお肉によく合います。

これでもかと最後に登場したのがこちらの「チキングリル」。サルサソースでいただきました。

肉料理がメインだというアルゼンチン料理ですが、どれも思った以上にあっさりとしていてペロリと食べれてしまいます。

そして個人的にはとても美味しさに“新しさ”を感じる料理が多く、刺激的な食体験となりました。

料理のお供に欠かせない国際色豊かなお酒たち

今回いただいたお酒もご紹介させてください。

まずはビールの「キルメス」(880円)で乾杯。

海外ビール特有のスッキリと飲みやすい喉越しが最高で、編集長は特にラバスとの組み合わせで、「悪魔的にグラスが進んでしまう」とのこと。

そして、メインのお肉料理と合わせて飲みたいのはやはり赤ワイン。「マルベック」(グラス:600円)というアルゼンチンワインをいただきました。

個人的に気に入ってしまったのが、「FERNET BRANCA(フェルネット ブランカ)」というイタリア産のハーブリキュールのコーラ割りで、アルゼンチンではメジャーなお酒なんだそうです。

もともとは薬として飲まれていたもので、30種類のハーブが漬け込まれた独特の苦味があります。味の系統としては「ドクターペッパー」や「養命酒」のようなイメージです。

正直、ひと口目は、変わった風味に少し抵抗がありますが、料理と一緒に飲んでいるうちにだんだんとクセになってくる味でした。アダムさん曰く、「フェルネットだと二日酔いになりづらい」んだとか。やはり薬用酒の効果でしょうか?

逆境にも揺るがない“美味しさ”と“信頼”

「ARGENTINA GRILL」の店長で、料理を担当している関根和美さんは日系二世のアルゼンチン人で、アルゼンチン出身です。

日本に移住して料理人になってからは、様々なお店の副料理長として腕を磨いたあと、自分のソウルフードであるアルゼンチン料理のお店を持つべく、パートナーのアダムさんと一緒にキッチンカーを始めたそうです。

念願叶って西新宿に店をかまえると順調に評判を伸ばしていましたが、そこに降りかかったのがコロナ禍。
飲食店として例外なく苦境に立たされ、スタッフともお別れせざるを得ない事態なども乗り越え、なんとか2人で今日までやってこれたのは「奇跡」だとアダムさんは言います。

とはいえ、実際はそんな悲壮感など一切感じさせない、彼の明るくおおらかなキャラクターが食事をさらに楽しくしてくれました。

そして、その自信の源は、ほかでもない関根さんが作る料理への圧倒的な信頼からくるものなのだろうと感じます。

今回のインタビュー中、幾度となく「関根さんのおかげで」「1回食べたら常連になる味」「本人は言わないから私が(代わりに)とっても言います!」と、その美味しさを熱弁。そして言われた通り、この日料理を食べた我々もしっかりとその美味しさに魅了されたのでした。

そんなアダムさんの様子に少し照れくさそうな関根さんでしたが、我々の質問に丁寧に答えてくれたり、ご厚意でおすすめの料理を出してくれたりと、親身に対応していただきました。

また、そもそもあっさり系だというアルゼンチン料理ですが、それでも揚げ物料理であれだけ重さを感じさせないのは、何かしら手間とこだわりが費やされているはずです。「トップシークレット」と、アダムさんは言っていましたが、四の五の言わずに、ただただ提供される料理を楽しみましょう!

美味しい料理を作り、食べてもらうことに対してのプロフェッショナルな一面を随所で垣間見ることができました。

都内でも数軒しかないであろうアルゼンチン料理のお店、その中でも本格的なアルゼンチンの家庭の味が楽しめるのは、おそらく「ARGENTINA GRILL」が随一です。しかもそれが、浅草橋の町で味わえるのは絶好の機会!
ぜひ一度食べて、恋に落ちてみてはいかがでしょう。

店舗情報

「ARGENTINA GRILL」(浅草橋)
住所:〒111-0052 東京都台東区柳橋1-10-8 1階
営業日:毎週水曜日
営業時間:17:00〜23:00
(ラストオーダー:フード &ドリンク21:30)

ARGENTINA GRILL HP

文:小林
撮影:伊勢新九朗

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