浅草橋駅西口から徒歩数十秒……いや、むしろ頑張れば数秒ともいえる距離にあるコワーキングスペース「技研ベース」さん。ここでは、かつてチャームミングな女性が朝ごはんを提供してくれる「モーニングことこと」というお店がありました。
【閉店】「モーニング ことこと」のワンコインモーニングで元気をチャージ!お店の前には、赤いロボットの「BIGCLAPPER君」がいて、元気よく「いらっしゃいませ~」と声を掛けてくるので、思わず立ち止まってしまいます。ちなみに、先日放送された「モヤさま」にも登場して、皆さんを盛り上げていました。
一風変わった店内は、技研ベースの方が使用するコワーキングスペースで、エンジニアの人たちがこぞって集まる場所です。ガンプラに漫画、専門誌など数多くの物であふれています。まるで、お宝いっぱいの雑貨屋さんですね。
店主の佐藤卓さんは、もともと出版社のデザイナーとして働いていましたが、自身の趣味の延長からカレー屋をオープン。普段は、コワーキングスペースである「技研ベース」を間借りして、火曜日~金曜日の平日ランチのみで営業しています。
カリー・ギーク誕生秘話
「両親に連れられ、よくインド料理店に足を運びインドカレーを食べていました」
はじめ、インドカレーの辛さに衝撃を受けたそうですが、そこからカレーの魅力にハマりカレー好きの少年になったという佐藤卓さん。
アスキー出版社でデザイナーとして働くなか、当時の編集長がカレー好きで意気投合。そこで、カレーの本を作らないかと話が進み、『辛ミシュラン』を制作しました。デザイナーとしてだけでなく、編集も担当したそうです。
退社後も編集長だった方とは交流が続き、”カレーごっこ”という遊び感覚でインドカレー料理店をめぐる日々……。2015年~2019年まで、ゴールデン街のバーを借りて月2~3回程度定期的にカレーバーを開きました。しかし、新型コロナウイルスの影響で、現在は営業を自粛しています。
フリーランスでデザイナーの仕事をしている佐藤さんは、上司の知り合いである渡辺登さんと出会いました。渡辺さんは、浅草橋のコワーキングスペースのオーナ。そこのスペースを借りて、2019年の10月に「カリー・ギーク CARRY GEEK」をオープンしたのです。コワーキングスペースは、IT系の人たちが集まるので、エンジニアの人や本格的なカレーを食べにきたお客さんたちが集まり賑わっています。
さっそく、オーダーしてみました♪
最近、白米からターメリックごはんに変更し、「より一層インドカレー感をだすようにしてみました」と語る佐藤さん。
「アチャール」というインドでは定番の玉ねぎの漬物。カレーによく付け合わせにされる副菜で、酸味と玉ねぎの辛さがありサッパリとした味わいです。
次の盛り付けは、キャベツの蒸し炒めです。副菜は毎回変わるので、提供される副菜のチェックも楽しみですね。キャベツの蒸し炒めは、優しい味でカレーとの相性抜群です。
大きな鍋には、佐藤さんがスパイスからこだわって作ったカレーが入っています。丹精込めて作ったカレーを慎重にかける佐藤さん。
仕上げには、レモンやパセリ、ネギをかけてアクセントを加えます。最後のひと手間まで手を抜かないこだわりのカレーです。
今月のカレーが完成しました!
いよいよ実食!カレーのお味は!?
さぁ、いよいよお待ちかねのカレータイムです。
カリー・ギークでは、2つのメニューがあります。「ハーブチキンカリー」は、いつでも食べられる定番メニュー。もう1品は、毎月メニューを一新。一からスパイスを作るこだわりのカレーを楽しんじゃいましょう!
ちなみに、取材時のカリーランチは、「ハーブチキンカリー」と「ポークビンダル」です。
・ビネガー風味の西インドカリー ポークビンダル→850円
インド料理のレシピをそのまま参考にして作ったカレー。佐藤さん自身がビネガーの量を調節して作っている、こだわりが詰まったカレーは、本場より酸味を抑えてつくっているのだとか。スパイスの辛さがあり、あとからビネガーの酸味が効いてきます。酸味があるカレーは初めてだったので驚きです。サッパリと食べられるので、暑い日はオススメですよ!
・アジアの香り ハーブチキンカリー→850円
「ハーブチキンカリー」は、レモングラスやコブミカンなどのアジアテイスティングのハーブを使用したトマトベースのチキンカレーです。ほのかに、エビの風味があり、アクセントになっています。鼻から抜けるスパイスの香りがたまりません。大きいチキンがゴロゴロと入っているので、食べ応え満点のカレーです。
通販で3種のスパイスキットも販売中
「カリー・ギーク」では、店頭および通販販売で、スパイスキットも販売中。
デザインは、佐藤さんが自分で考案されたそうです。さすが、デザイナーですね!
「カレーといえばインド人」というイメージから、「インド人シェフ」が描かれています。かわいらしいパッケージなので、手に取ってしまいます。
こちらのスパイスキットを使うと、野菜やお肉を用意するだけで本場さながらのカレーに大変身! コロナ過で旅行に行けない今、現地の味が家であじわえるので気分はインドに来たような気持ちになりますね。
現在は、「チキンカリー」、「キーマカリー」と「マサラチャイ」キットの3種類が販売されています。
スパイスキットで作ってみた
今回、「チキンカリー」のスパイスキットを使って、家で作ってみました。
手順と材料は記載されている内容にのっとってつくりましたが、家でもお店で出されるようなスパイスが効いた仕上がりのカレーに!
料理途中、スパイスのいい香りがキッチンに充満し食欲をそそられました。ちょっとした材料で、手軽に本格的なカレーができ、味もおいしくできたのでオススメですよ♪
ちなみに、定休日である月曜日は、多摩センターにあるパン屋さんと「カレーとナン」のコラボランチをしています。浅草橋以外でも、「カリー・ギーク」の味が味わえますのでぜひ、足を運んで見てください。
※コロナ過の状況で、これから営業する時間も変更する可能性がありますので、ホームページやフェイスブックを確認してみてください。
インド人シェフの可愛らしい暖簾が目印!
JR浅草橋駅 西口から徒歩1分ほどの場所にあります。都営浅草線浅草橋駅より徒歩4分で浅草橋駅から162m歩いた場所にあります。
インド人シェフの可愛らしい暖簾と赤いロボットのBIGCLAPPER君が目印です!
「カリー・ギーク CURRY GEEK」
〒111-0053 東京都台東区浅草橋1-12-4
営業時間:火曜~金曜 11:50~14:00(LO.13:30)
文: 池谷 明日香
写真: 増田 朱音