浅草橋駅東口から高架下を曲がればすぐに「うどん そば」の青い暖簾が目に入ります。
前回の東京オリンピックが開催された昭和39年には営業していたというから、古い飲食店が多い浅草橋の中でも最古参に入ることでしょう。
一見さんだと入りづらいかもしれませんが、暖簾をくぐると気さくな大将と女将さんが「いらっしゃい」「何にする?」と話しかけてくれるから、気軽に入ってみてください。
風情ある店内とリーズナブルなメニュー
高架下にポツンと立っている「ひさご」。
立ち食いそば好きなら素通りをできない佇まい。そばつゆの美味そうな香りが道まで漂ってきています。
ちょうどお昼ごはんを食べそこなっていたことを思い出して、暖簾をくぐってみました。
5、6人で満席になってしまいそうなカウンターのみの店内。
このときは14時を回っていたから、お客さんは私だけでした。
「いらっしゃい。何にする?」
と、女将さんに聞かれてメニューを見ました。
300~370円というリーズナブルなメニュー!
一番人気という「天ぷらそば」を注文してみました。
そばもうどんも大将の自家製麺
店の奥では大将が製麺機を使ってそば生地を作っていました。
そばもうどんもこの機械で自家製麺を作っているのだそうです。
この製麺機は直しながらもう50年以上も使っているというから驚きです。
昔の機械はシンプルだから簡単に直すことができると言っていました。昔ながらのアナログの良さもあるんだなと実感しました。
心と体があったまる「天ぷらそば」
大将とそんな話をしているうちに、注文していた天ぷらそばができあがりました!
そばつゆの鰹出汁の香りが食欲をそそります。
「いただきます!」
ズズズッとそばをすする。
自家製麺のそばは香りが立っていて、コシがあり美味い!
天ぷらもふんわりとしていて、つゆとよく合う!
チェーン店の立ち食いそば屋が増えていますが、このそばはここでしか味わえない個性を放っていました!
あまりの美味さに気付いたら完食。つゆまで全部飲み干して、心も体もあったまりました!
これからの寒い季節には最高です!
「ごちそうさまでした!」
店舗情報と「いつも蕎麦にいるよ」について
浅草橋駅東口から高架下を歩くこと1分! 絶品の自家製麺をぜひご賞味ください!
ちなみに、本記事を書いている私、高橋テルマですが、じつは、「浅草橋を歩く。」を運営している伊勢出版のWebサイトにて、「いつも蕎麦にいるよ」という、短編の蕎麦小説を連載している者でして。
よろしければ、そちらのほうも読んでいただけたら幸いです。
蕎麦屋で生まれる、ちょっとほっこりするショートドラマを書いています。
いずれ、この店を舞台にした短編も書かせていただきます!
「ひさご」 営業時間:6:45~18:30 定休日:土曜・日曜・祝日
写真・文:高橋テルマ