浅草橋には飲食店はもちろんのこと、さまざまな業種の会社オフィスが建ち並んでいます。
駅東口から歩いてすぐの所にはワコールの立派なビルが建っており、今回はその中の「七彩」さんのオフィスにおじゃまさせていただきました。
実は七彩の大島さんという方が、この「浅草橋を歩く。」をいつもご覧下さっているとのことで、それをきっかけにメールをいただき、お互いに浅草橋でのつながりを広めようということで今回招いていただいたのでした。
……それにしても立派なビル。まず1階受付でゲストパスをいただいてから、エレベーターで5階へ。ちょっと緊張しつつおじゃまします……。
創業70年以上の歴史ある会社
社内に案内していただくと、まず入り口でオシャレなロゴとネズミがお出迎え。ちなみにこの動物は毎年その年の干支に合わせてデザイナーさんが作り変えるのだとか。遊び心にあふれていて楽しいですね。
さらに奥へ通されると、ずらりと様々なマネキンが飾られたスペースが!
なかなかインパクトのある社内風景ですが、それも当然。この七彩さんは歴史ある老舗の「マネキン屋さん」なのです。
というわけで、今回は彼らに囲まれながらお話を聞かせていただくことに。
七彩が創業したのは戦後間もない1946年。医療精密機器などで有名な島津製作所から派生して京都に発足しました。また、大手下着メーカーであるワコールの系列会社でもあります。ちなみに、東京支店が浅草橋に移ってきたのは2011年からだそうです。
マネキンの他にも店舗や商業施設用の什器や備品、空間デザインなどを手掛けているとのことで、まさに商売の現場作りを支えるプロフェッショナル!
見て知って面白いマネキン
今回お話を聞いたり、いただいた70周年記念の社史を見ていると、普段何気なく目にしているマネキンの面白さが少しわかってきました。
そもそも日本のマネキン産業は1925年創業の「島津マネキン」が最初で、前述した島津製作所がもともと生産していた、人体解剖模型の製造技術を応用していたそうです。
マネキンのルーツが人体模型だったとは……なんだか不思議ですね。
初期のマネキンの販売価格は1体150円。決して激安なわけではなく、当時の大卒初任給のおよそ倍の価格です。現在は種類も価格も幅広く、日本ではレンタル形式の取り扱いが主流なんだそうです。
マネキンの造形は、新木場にあるアトリエで造形作家さんたちが行なっているそうで、その現場は専ら彫刻家の仕事場そのものだそうです。浅草橋ではないですが、一度覗いてみたい……。
ここでは書ききれませんが、マネキンができるまでには予想以上に多くの工程が必要で、しかも手作業が大部分を占めているようです。これを知ってしまうと、街中で見かけるマネキンも一つ一つが芸術作品に思えてきます!
また、流行のファッションを身にまとうマネキン自体にも流行のデザインがあることや、たとえばスポーツウェア用など用途によって造形が全然違い、種類やブランドもたくさんあること。とにかく、マネキンの世界は知れば知るほど奥が深い……。
これからの社会に必須なアクリルパーテーション
さて、そんなマネキンのスペシャリストである七彩さんですが、前述したように店舗什器や備品も取り扱っており、そのノウハウから、現在は「飛沫防止のパーテーション」の販売にも力を入れています。
この度の新型コロナウイルス感染症の影響で、お店や学校など、とにかく人と対面で接する機会のある場所では互いの飛沫防止を防ぐための対応が常識になりつつあります。
七彩さんが扱う飛沫防止用のアクリルパーテーションは、厚さ5㎜としっかりとした作りであり、台座にはめるだけなので設置も簡単。サイズもバリエーション豊かで、受け渡しのしやすい窓有りタイプもあります。
現時点で多くのお店や施設から発注を受けている状態だそうで、気になる方は、ぜひお問い合わせしてみてはいかがでしょうか?
浅草橋周辺の飲食店、企業、店舗ということならば、何か特典があるかもしれません……!?
<お問い合わせ先> 〒111-8540 東京都台東区柳橋1-23-6 ワコール浅草橋ビル 株式会社七彩 東京支店 営業二部 営業二課 担当課長 大島 薫 03-6327-7731
会社情報
今回、興味深いマネキンの世界を垣間見せいただいた七彩さん。老舗の人形専門店が連なるここ浅草橋にオフィスがあるというのも、なかなか面白い縁な気がします。
「株式会社 七彩」東京支店
〒111-0052 東京都台東区柳橋1丁目23−6
文:小林
撮影:伊勢 新九朗