浅草橋にラーメン好きの間で話題沸騰のラーメン店がオープンした。
その名も「ヌードルボウズ n坊(えぬぼう)」。
5月10日のオープンから、連日長蛇の行列ができるほどの盛況ぶりだ。
11時の開店前から列に並び、ようやく噂のラーメンと顔合わせした。
その実力や、いかに!?
やみつきになる味わい!特上醤油メン
カウンター席に座って、10分弱。
待ちに待った「特上醤油メン」が着丼!
美しい「麵顔」に心が躍った。
この面構えからして、うまいこと確実!
こんもり盛られた「レアチャーシュー」の存在感もたまらない。
スープの中には厚切りのロースチャーシューが潜み、味玉、カイワレ、ネギ、カマボコがトッピングされている。
まずは、醤油スープをいただく。
うっすら表層を覆う油は、美しく光輝き、くどさはまったくない。
ひと口飲むと、ほどよい酸味が先行して味覚を刺激したのち、追いかけるように煮干しのうまみがフワッと香る。
絶妙な塩加減が食欲をそそる淡麗スープだ。
水筒に入れて持ち運びたいくらい旨味が凝縮されている。
続いて、麺!
麺線がきれいに整っている「低加水のストレート麺」。
創業昭和24年の「菅野製麺所」の麺を使用している。
これ以上ない絶妙な茹で加減。
モチモチの食感を楽しめると同時に、プツリと切れる歯応えもあってやみつきになる。
滑らかなすすり心地なのに、しっかりとスープをキャッチしてくれるのも嬉しい。
まったく飽きがこない。
夢中で麺をすすって、1滴のスープも残さず完食。
オープン早々行列ができるのもうなずける、至高の一杯だった。
うまさの秘訣はマスタード!特上坦々メン
ヌードルボウズでは、醤油メンだけでなく、坦々メンも食べられる。
そこで翌日、坦々メンにも挑んだ(写真は特上坦々メン)。
スープを一口。
む、むむむむ! こ、これは!
使い古された言葉だが、担々メンの「常識を覆す」逸品であった。
主役は、辛味でも、ゴマの風味でもなく、「酸味」だ。
しかし、この酸味は、酢の刺激的な酸味とは印象が異なる。
思わず、店長に酸味の正体をうかがったところ、「マスタードを加熱して作り出している」とのこと。なんと! マスタードとは驚きだ。
スープがストレート麺に絡みついて相性は抜群。
繊細な醤油スープを作り出せる店主が生み出した坦々スープだけあって、ふだん坦々メンを食べない人も、ぜひ、試してみてほしい。
「繊細な坦々メン」、ハマる人が多そうだ。
トッピングのレベルも高すぎ!
繊細な味わいながら、トッピングはボリューム満点。
通常のメンに、「特上のせ」のトッピングをすれば、厚切りチャーシューやレアチャーシューがたっぷり載っていて、大満足の一杯になるだろう。
さらに、秋田こまちを使用したライスもうまい!
ラーメン屋に行ってライスが臭かったりすると萎えるものだが、この店のライスは米だけでもうまい。
オススメは、厚切りチャーシューの旨味が凝縮した「叉焼炊込飯」だ。
腹ペコのときはメンと一緒に注文してみよう。
店主は名店「八咫烏」の出身だった!
「ヌードルボウズ n坊」さんは、行列ができるのもうなずける名店だった。
どこで修行したのか店主にうかがってみると、なんと!
ラーメン好きなら知らない人はいない、九段下の名店「八咫烏」で働いていたことがあったという。
そしてなんと!
取材したその日、八咫烏の店長さんがお店の手伝いに来られていた!
ふだんは取材N Gの八咫烏の店長さん(右)と、ヌードルボウズの店長さん(左)の2ショットをパシャリ。
店長さん曰く、
「ヌードルボウズ」のラーメンは、化学調味料を一切使っていないそうだ。
それゆえ、あれだけ繊細な味わいを実現できるのである。
また、オリジナルの坦々メンは、八咫烏の店長さんと試行錯誤を重ねて完成に漕ぎ着けたのだとか。
最後に、店長さんに、なぜ浅草橋に出店したのか聞いてみた。
「直感です。浅草橋には良い人が多い、ってイメージがあって(笑)」
直感を信じてくださりありがとうございます!
こんな美味しいラーメン屋さんが浅草橋にできて、嬉しすぎです。
ラーメンファンだけでなく、地元民もこぞって駆けつけますよ!
「ヌードルボウズ n坊」
営業時間
[月~土]/11:00~15:00(L.O.14:45) 18:00~20:00(L.O.19:45)
※水曜、土曜は昼営業のみ
定休日/日曜
ちなみに、余談だが、浅草橋は「ヌードルボウズ」ができたことで、さらにラーメン激戦区となりつつある。そう、「ヌードルボウズ」のすぐ近くには、ラーメン通たちが足しげく通う豚白湯がおいしい「ろく月」もあるのだ。「ヌードルボウズ」とはラーメンの内容も異なるので、ぜひ、こちらもあわせて楽しんでみてほしい。
ゴロゴロ具材とシコシコ細麺が絶品白濁スープと絡み合う!ぜひ味わってほしい「ろく月」の特性豚白湯ラーメン文:堀田 孝之
写真:伊勢 新九朗