浅草橋の憩いスポット!フォトギャラリー「写真企画室ホトリ」の楽しみ方

浅草橋の西口から新御徒町方面に5分進んだ場所にある、「写真企画室ホトリ」で写真展を鑑賞してきました。写真企画室ホトリは、様々な写真展や写真のワークショップなどを行なっている、写真好きが集まる場所です。写真展の様子と、面白い企画の数々をご紹介します。

和紙と写真の融合が心地よい第七回アワガミ公募展「自然の恵み」

写真企画室ホトリは、写真メインのギャラリーとしてオープンして丸9年になります。様々な企画展をしているなかで、取材に伺った日は今年で7回目を数えるた『アワガミ公募展』を開催していました。徳島県の阿波和紙、アワガミを使った写真展です。写真を和紙に印刷することで紙の質感が写真に温かみを与え、まるで絵画のような質感が生まれます。

昨今、オンラインの展示も増えていますが、この和紙の雰囲気は生で見てもらわないと伝わらない、そんな繊細な展示です。

水辺、山の木々、作物、生き物。それぞれの考える自然の恵が映し出されます。私は海のある街で育ったので、海の風景は自身が受けた自然の恵を呼び起こす、そんな景色でした。

それぞれの展示には感想ノートが設置されていて、作家さんにメッセージを送ることができます。気に入った作品にコメントを残させていただきました。

ほかの方の感想が目に入ると、こんな見方もあるんだな、といった他の視点を知ることもでき、作者と鑑賞者だけではなく、鑑賞者と鑑賞者のつながりを感じることもできました。

この企画展は「日本の四季」、「生きとし生けるもの」、「百花繚乱」など毎回違ったテーマで企画されていて、第1回目から続けて参加されている方もいるそうです。自身で飾り方まで考えることもできますし、印刷や額に入れるのはお任せのコースもあるので、遠方の方でも参加しやすくなっています。今回も北海道や関西からの参加もあり、全国の方から親しまれる展示に発展しています。

使用された和紙を購入することもできるよう用意されていたので、この和紙と写真の組み合わせからなる独特の雰囲気を引き続き味わいたい方は、家でも挑戦できるんですよ。

目の付け所が面白い人気企画“ピンぼけ写真選手権”2021年7月開催

2021年7月4日(日)~7月11日(日)には、昨年初めて企画し、その目の付け所に興味を持つ人が大変多かった『ピンぼけ写真選手権』の第2回目が行なわれます。いわゆる失敗写真といわれる「ピンぼけ」や「ブレぼけ」。それでもなんだか気に入ってしまった、味が出ている、みんなにも見てもらいたい! そんな写真を公募する企画です。

今回は、選手権という名のもと、主催者のsaorin氏による選出で「ナイスピンぼけ大賞」に選ばれた方には写真企画室ホトリの「オリジナルグッズ詰め合わせセット」がプレゼントされるそうです。出展自体の締切は過ぎてしまったのですが、ぜひあなたも、ナイスピンぼけ写真を探しに浅草橋を訪れてみませんか?

「第二回 ピンぼけ写真選手権」

みんなで楽しむ山の写真と物販のイベント妄想畔小屋

最後に、企画展のなかでも、少々変わった企画展をご紹介しましょう。オーナーのsaorinさんの趣味である山登りから始まった企画、山の写真を多く展示する企画展『妄想畔小屋』です。架空の山小屋の小屋番「saorin」が山の魅力を伝えてくれる場です。山の自然を感じることができる写真の数々に癒される空間に仕上がっているようです。

Photo by 写真企画室ホトリ

Photo by 写真企画室ホトリ

会場は、雰囲気を出すためにテントやリュックなどの山登りグッズまで展示してあります。

Photo by 写真企画室ホトリ

この企画展は、山で出会った景色の写真が展示されているだけでなく、物販も合わせて行なうイベントです。ホトリ室長saorinさんによる山の写真による写真雑貨シリーズオリジナルブランド「mt.souvenir」も展開。Tシャツや手ぬぐいといった山登りにも活躍しそうなグッズや、山のきれいな景色はアクリルパネルで飾ることができます。その景色をキャンドルや御朱印帳、豆本写真集にも。景色を飾ったり、持ち歩いたりできるのはステキですね。写真企画室ホトリの通販部でオンライン購入もできますので、要チェックです。

写真企画室ホトリは人々が集まる水辺のような場所

和紙に印刷するアワガミ公募展、ピンぼけ写真を集めたピンぼけ写真選手権など、見るのも楽しい、撮るのも楽しい、さらに展示するのも楽しいといった様々な楽しみ方を引き出している企画の数々。

オーナーのsaorinさんが自信の作家活動をするなかで、自分の場所が欲しいと思ったのがこの写真企画室ホトリを始めたきっかけだといいます。

写真のギャラリーは敷居が高い場所が多いと感じていたこともあり、身近なギャラリーが作れたらという思いで、様々な企画を実施。今回ご紹介した企画も、どれも面白そうなものばかりで、普段写真展に行かない方でも気になったという方も多いのではないでしょうか。テーブルフォトなどのレッスンも行なっているので、さらにフォトスキルをアップさせたい方は、そういったセミナーに参加してもよいですね。

展示会場として、1日単位で貸し出しも行なっているので、自身で何かを発表したい人にも活用いただけます。写真展だけでなくポップアップショップなどにも使われていて、ハンドメイド作家さんにも使用されているそうです。水のほとり人が集まってくるように人々が集まってくる場所でありたいという、「ホトリ」という名前の由来通りの場所になっています。気になった企画を見つけたら、ぜひ、足を運んでみてください。

オーナーのsaorinさんと

写真企画室ホトリ情報
〒111-0053 東京都台東区浅草橋5丁目2−10
電話: 03-5809-3813
不定休

写真企画室ホトリ
(オンラインショップもこちらから)

文・取材/ちえこじ
写真/伊勢 新九朗