ライブハウスは、コロナ禍でもっとも打撃を受けた業種の一つである。
2017年9月にオープンした「浅草橋MANHOLE」もその中の一つだ。
しかしこのお店は、万全のウイルス対策をした上で、ようやく再スタートを切った。
オンライン配信が主流になっている昨今だが、やはりアーティストの息遣いを生で感じられるライブは、絶対になくしてはならない文化だろう。
「浅草橋MANHOLE」の店長・古賀さんに、浅草橋でどんなライブイベントが行なわれているか話をうかがった。
目次
MANHOLEではどんなライブが開催されている?
MANHOLEさんはもともと、池袋と阿佐ヶ谷に系列店があり、それぞれパンクや弾き語りのライブハウスとして名を馳せた。バンドマンなら一度は名前を聞いたことがあるだろう。
浅草橋にMANHOLEができたのは今から3年前。JR浅草橋駅西口を出て、すぐ目の前のビルの地下に門を構えている。ここでは、どんなライブが行なわれているのか?
「うちには秋葉原のカルチャーが流れてきています。ニコニコ動画の『歌い手』さんのライブがすごい多いです。土日の8割くらいは『歌い手』さんでした。地下アイドルのライブもよくやっています」
ということは、店長さんもアイドルファン?
「いや、僕はもともとパンク好きで(笑)。でも、いざそういったアキバカルチャーに触れてみると、とても好感を持ちました。お客さんがとても礼儀正しくて、いい人が多いんですよね。アイドルさんもみんな夢に向かって頑張っていて、応援したくなるんです」
なるほど。ではマンホールさんはアキバカルチャーに特化したライブハウスということですか?
「そういうわけじゃないんです。たまたま地理的に近いというだけで(笑)。基本的にはオールジャンルのライブやイベントに対応しています。パンクもロックも。機材はなんでも揃っていますから。落語のライブや、この前は浅草橋出身の高校生ラッパーのライブをしました。事前に相談していただければ、基本的には何でも開催したいなと。どんなジャンルであれ、皆さんが気持ちよくイベントやライブを開催するための、『場』を提供するのが自分たちの役割だと思っています」
しかし、コロナ禍の影響で、ライブイベントは軒並み中止や延期になってしまった。
現状を打破するため、MANHOLEさんには様々なサービスが用意されている。
スタッフがライブ配信を徹底サポート!
MANHOLEのキャパは通常で100~145人。現在は感染対策で30人程度を限度にしている。
ステージ前方には大型スクリーン、後方にはバックモニター。プロジェクターが完備。映像を流すライブやイベントでは、大変使い勝手がいいスペースだ。
ムービングライトやミラーボールも備わっており、照明のプロがステージを華やかに彩ってくれるだろう。
さらに嬉しいのは、配信機材が充実していること。さすがニコニコ系のライブを多くこなしているライブハウスだ。常設カメラは最大5台使用でき、4Kに対応(配信の場合はフルHDまで対応)。三脚やPC、スイッチャー、キャプチャーなどすべて揃っているため、手ぶらで行っても高品質のライブ配信をすることができる。
しかも!今なら!これらの「配信機材のレンタルは無料!」
クオリティーの高いライブ配信を行ないたい人は、このチャンスに是非とも利用したいところだ。
また、控室が広く、ドリンクメニューが充実しているなど、何かと使い勝手がいいだろう。
現在、浅草橋MANHOLEさんには、4時間の利用で2万8000円〜と激安プランも用意されている。
詳しくはHPを参照しよう。
アイドル「CRAYONS」さんのライブにお邪魔した!
取材日当日。なんとたまたま、アイドルの「CRAYONS(クレヨンズ)」さんのライブがあることが発覚! そのまま見学させてもらうことにした。
クレヨンズは4人組の女性アイドルグループ。2016年11月に結成され、現在のメンバーは恵比原愛莉ちゃん、小林千耶美ちゃん、奥野未悠ちゃん、中村千紗ちゃんの4人。
この日は、コロナで延期されていた愛莉ちゃんと千耶美ちゃんの生誕祭で、30人のキャパぎりぎりまでファンが訪れ、大盛り上がり(観客はフェイスシールド着用。コールは禁止。検温消毒、換気は徹底されていました)。
4人が全力で頑張っている姿は、清純で、かわいく、まさに正統派アイドル。キャッチーな振りと美しいハーモニーに、胸がキュンキュンしてしまう。
(小林千耶美ちゃん)
(中村千紗ちゃん)
(恵比原愛莉ちゃん)
(奥野未悠ちゃん)
コロナが憎い!アイドルを卒業して涙する姿に胸キュン
「この子たち、売れる!」と思ったとき、またしても発覚!
なんと4人は、年内をもって4人全員が卒業してしまうとのこと(第一期メンバーが卒業し、クレヨンズは新メンバーで存続予定)。
コロナの影響でイベントやライブが激減し、それぞれ別の道を歩む決意をしたそうです。
今日は脱退発表後のはじめてのライブということで、メンバーの小林千那美ちゃんは花束を渡されて大粒の涙を流していました。
なんて美しい涙なんだ!
ファンに愛されて駆け抜けた4年間。昨年からはここ「浅草橋マンホール」で、月に1回の定期公演を行なっていたとのこと。
知らなかった!近所でこんな青春の1ページが繰り返されていたなんて!
もっと早くにクレヨンズさんを知っていればと、悔やんでしまいます。
みなさん、どの世界に行っても、それぞれの道で輝き続けることでしょう。
現在のクレヨンズさんは12月13日に、山野ホールにて最後の卒業公演を行ないます。
一緒に応援しましょう!
メンバーに聞いた!マンホールはどんなライブハウス?
ライブ後のメンバーとマネージャーさんに、MANHOLEさんの印象をうかがいました。
「私はMANHOLEさん、大好きです。スタッフさんはすごい仲良くしてくれて、めちゃくちゃ皆さんいい人たち。1年もやったから、とても仲が深まりました」
「うちは常に生歌。不調なときも、常に一定のレベルになるよう音を調整してくれました。ライブに出る人の気持ちをわかってくれる。とても感謝しています」
「毎月新曲を出していたときも、今回はこういうテーマなので、照明とかお任せしますといえば、すべてイメージ通りにステージを作ってくれた。すごい優しくて素敵な方々です」
などなど大絶賛!
なるほど。ただ場所を提供するだけでなく、出演する人が気持ちよくステージに立てるよう、とても親身になってくれるライブハウスなんですね。
MANHOLEなら、初めてライブやイベントを開催する人でも、安心してお任せできるはずです。
じつは我々「浅草橋を歩く。」は、12月18日にMANHOLEさんでイベントを開催することが決定しました。詳細は後日お伝えします。ぜひ皆さん、浅草橋MANHOLEさんへ足を運んでください。お待ちしております!
文章/堀田孝之 写真/伊勢新九朗、高橋宏彰