浅草橋駅から徒歩12分、鳥越・おかず横丁は昭和の雰囲気漂う商店街。戦前の建物がそのまま残る、まるで博物館のような通りです。
今回やってきたお茶と海苔の専門店「老舗 大佐和」さんもその1つ。まずはその素晴らしい建物を見てみましょう。
目次
戦前の建物に目を奪われる「老舗 大佐和」
おかず横丁の秋葉原寄りにあるお茶屋さん「老舗 大佐和」。
建築好きなら目を奪われる店構えなのです。
右から左に書かれた「大佐和 茶舗」は、戦前のスタイルです。
おかず横丁は明治末期から始まった商店街、こちらの建物もかなり歴史を感じます(いつ頃のものなのか詳細は不明)。
かつて、レトロなタイルには「茶」と書かれた看板、両端には照明がありました。
嘉永5年創業、170年続くお茶屋さんの本店
昭和、明治と辿ってきたけど、「老舗 大佐和」はなんと江戸時代から続く老舗中の老舗。
嘉永5年創業、つまり1852年から170年の歴史があります。すごい。
本社は湯島ですが、こちらの鳥越店が本店。両国が地元のあの勝海舟もこちらのお茶を飲んだとか飲んでいないとか。
店内にも歴史を感じるものがちらほら。
レジカウンター奥には昔使われていた冷蔵庫(家紋入り)。
今は物入れとして商品の保管に利用されています。
そして、入り口すぐの壺。
昔はこの壺に川の水を汲んでお茶を沸かしていました。当時の様子を想像するだけでも楽しい。
江戸時代、お茶は高級品でお殿様しか飲むことができず、薬としても使われていました。
ギフト?自宅用?「老舗 大佐和」おすすめのお茶はこちら
老舗のお茶屋さん、お茶の種類は沢山。こちらで20年勤務する加藤さんにオススメを聞いてみました。
ご自宅用一番人気は、「濃煎茶 大老 風」。
深蒸し茶で甘味と渋みのバランスが良い。購入して自宅でいただきます。
自分で淹れると色が濃くて茶葉入れすぎた?って心配になったけど大丈夫。
色も味も濃くておいしい。普段使いのお茶がいつもより贅沢に。味わって飲むようになった。
ギフトにオススメは、「濃煎茶 大老の松・竹・梅」。
これはちょっとした手土産にも喜ばれます。
「かわいい!」っと飛びついたのはレトロなパッケージのティーバッグ。「東京 いいお茶は旅をする」ってコピーもいいね。
海外の方に人気の商品。ティーバッグだと使いやすいし、東京土産におすすめ!
木箱入りの高貴な雰囲気のお茶は、高松宮並びに三笠宮御両家に献上したもの。
お客様の声にお応えして商品化された「極上茶揃え」という高級シリーズです。
一度食べたらもう戻れない、焼き海苔のうまさを体験
そして、焼き海苔。
お寿司屋さんや料理屋さんも買いに来るという焼き海苔。こちらも沢山あるので、オススメを教えていただきましたよ。
ご自宅用にオススメはこちらのシリーズ。味付海苔もいいなぁ。
下町鳥越に昔から住む方は、家で食べるものも「いいもの」を選ぶので、こちらの焼き海苔を買う方が多いそうです。
ギフトならこちら。
美味しい海苔ってどんな味だろう?そんなに違うのかな?だんだん興味がわいてくる。
ギフト用にオススメの高級海苔をおにぎりサイズにしたのがこちらの商品。
加藤さんいわく、「もう、全然違う。これを食べたら今までのに戻れなくなる。」とのこと。鳥越のおでん屋さん「大月」のおにぎりもこの海苔を使っています。
もう、試さないわけにはいかない。
ということで、こちらも自宅で実食。
新米と能登わじまの海塩で作った塩むすびを美味しい焼き海苔で包みます。
スーパーで買ったいつもの焼き海苔(韓国産)と食べ比べてみると……もう、全然違う。風味も厚みも色も。
そうそう、これが本当の海苔の味だ。と思い出しました。とても美味しい。塩むすびがごちそうになってしまった。
今まで食べていたのは何だったんだろう。
加藤さんの、「もう今までのものには戻れなくなる。」の言葉も納得。
最後に紹介するのは、のり茶漬け。1箱5袋入り。
「海苔がすごいからどんぶりで食べてね。」と加藤さんに言われた通り、小さめのどんぶりにごはんをイン。
そしてのり茶漬けを振りかけると……。
小袋からこれでもかと言うくらい次から次に出てくる海苔。もうごはんが見えないほどてんこ盛り。
よく知ってるお茶漬け海苔の4~5倍はありそう。
「濃煎茶 大老 風」をかけて大人のお茶漬けに。お茶漬けで贅沢な気持ちになるなんて初めて、すごい。
気の利いた手土産として絶対喜ばれるはず。
お茶と海苔、日々何気なく口にしているものも、美味しいものを知ると嬉しくなる、少しだけ豊かな気持ちになります。
老舗 大佐和でプチ贅沢を叶えてください。
撮影・文:UKOARA
老舗 大佐和の基本情報
住所:東京都台東区鳥越1丁目10−1
営業時間:
月~土: 9時30分~17時30分
※日曜定休