創業嘉永3年、花街・柳橋で長く愛される「梅花亭」の和菓子を頂く。

江戸時代から昭和まで花街として栄えた浅草橋・柳橋。
令和の現在も、その名残を感じる独特の景色が見られるエリアです。

今回、ゆーこあらが訪れたのは、江戸時代から続く和菓子処「梅花亭(ばいかてい)」
浅草橋の老舗の御菓子を一緒に体験してみましょう。

創業1850年(嘉永3年)浅草橋の老舗「梅花亭」

隅田川のほとりに建つ梅花亭は、いわゆる”町の和菓子屋さん”
しかし、その歴史は古く江戸時代の1850年(嘉永3年)から続いています。

話を伺ったのは、梅花亭5代目店主の中村さん。お話をしていると、気さくな江戸っ子らしさが伝わってきます。

《店内には、探偵小説作家 大下宇蛇児の直筆看板》

かつて、芸子さんが乗る人力車が走り、隅田川沿いには料亭が立ち並んでいた柳橋。
昭和30年から40年頃、梅花亭の御菓子は料亭のお土産として需要が高く、中村さんも御菓子を配達していました。
花街の時代が終わると、法人需要が増えます。その法人需要も落ち着き、オンラインストアをスタートさせた現在は、個人利用が多くなっています。

店内に飾られるアンティークの品々。お菓子を買う間にちらりと、いや、じっくりと眺めたい。
こちらは、明治時代の両国橋の様子が描かれた東京名勝 両国橋の図。かつての川幅の広さにびっくり。

そして、日本画家 志村立美が描いた梅花亭の三色梅最中
お店のために描いた作品ではなく、販売していたこちらの絵を発見し、「うちで買わなくて誰が買う?」と購入したもの。芸術家が描きたくなる”愛されお菓子”なのです。

美しく並べられた茶碗。こちらもすごいものなのかしら?と伺うと、
「借金のカタにとったものじゃなかったっけ?そんないいものは飾らないよ」と、おもしろエピソードも話していただきました。

最初に買うならコレ! 梅花亭の美しい御菓子

200年近く柳橋の変化を見続けてきた梅花亭の御菓子。
和菓子職人さんがその日作ったものだけを販売しています。

梅花亭を代表するお菓子が「三笠山」「子福餅」そして「三色梅最中」
梅花亭で初めてお買い物をするならこの3つがおすすめ。

一見どら焼きのような三笠山は、美しい若草色のうぐいす餡が中に入っています。
子福餅は粒あんの餅菓子。

パクっと口を開けたような形の三色梅最中はこしあん、白あん、小倉あんの3種類。

梅花亭トップスリー詰め合わせ。

暑い季節には、涼しげな水羊羹やくず桜がいいですね。

季節にあわせ3週間ほどで内容が変わる生菓子。
日本の四季を感じる和菓子の美しさとおもしろさが詰まっています。

柿の種やおせんべいもあります。

梅花亭×もちゅんずコラボ商品もあるよ。

梅花亭の御菓子、いただきます

結局いろいろ買いこんできた編集部。
美しく包まれたお菓子は、開封するのも嬉しい気持ちになります。

おや、この包装紙、よく見ると……。

「ばいかてい」の嵐!!
デザイナーすごい! と感心しながらオープン。

今回いただくのがこちらです。化粧箱も梅の花。
箱を開ける前から三笠山のカステラ生地の甘い香りが漂ってきます。

まずは、「三笠山」
一見どら焼きのようだけど皮は繋がっているお饅頭スタイル。

半分に割ってみると、美しい若草色のうぐいすあんが登場。
そして皮の薄さに驚きます。もう、ほぼあんこ!

明治時代に大量に青えんどうが採れたことがきっかけで作られ、お店の顔になった三笠山。
九代目市川団十郎氏に「奈良の三笠山の山焼きの姿」と言われたことから、名づけられました。

これ、あんこ好きにはたまらないです。

そして、「三色梅もなか」
梅の花型の皮(こちらもかなり薄い)はサクサク。中には、たっぷりのこしあん、小倉あん、白あん(大納言入り)が入っています。
あんこはかなり甘めで、緑茶によく合う最中です。

「子福餅」は、とろける求肥の中に粒あんがぎっしり。やわらかくておいしい。
気づいたのは、梅花亭の御菓子は全て薄皮。あんこぎっしりです。

つるんと口当たりが良い「水羊羹」「くず桜」。甘さも優しく、もう1つ食べたくなる。

季節の「上生菓子」
取材時の6月、涼しげなあじさいほおずきをチョイスしてみました。

お饅頭は3種類購入。
上から「都鳥」(こしあんと白あん)。
白あんにはくるみが刻んであり香ばしい味わい。

青梅好きなら「宝梅」がおすすめ。
青梅の甘酸っぱさと白あんの甘さのバランスが良い。

一番下の「栗まんじゅう」は栗を丸ごと1個使ったおまんじゅう。
栗のホクホク食感がいい。

そして、毎月20日にはお赤飯も販売されています。


「昔から、和菓子屋といえばお赤飯の販売もおこなっていた。行事のときにつくっていたのだけど、評判がよくて、月に一度だけ販売するようにしたんだよね」と、中村さんが語るお赤飯。後日、編集部が購入して実食。「ごましおかけなくても味わいのあるお赤飯で、モチモチ食感がたまりません。ボリュームもたっぷりです!」と、編集長もご満悦。編集部からも近いので、毎月20日は「梅花亭」の赤飯の日? 事前のご予約必須です。

そして、毎月16日は和菓子の日
和菓子大好きな皆さんも、普段はあまり食べないよ、という方もたまには浅草橋まで足を伸ばして、梅花亭へ行ってみよう。
歴史ある老舗の和菓子を買いに行くのは、風情があっていいものです。

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撮影・文:UKOARA

梅花亭の基本情報

住所:東京都台東区柳橋1丁目2−2
定休日:日曜日
営業時間:月ー金 8時30分~18時、土 8時30分~17時