浅草橋駅東口を出てすぐ目の前にはポストが2つあるのはご存知ですか?
1つはお馴染みの赤いポスト。そしてもう一つは、なんとも珍しい青いポストです。
この青いポスト、正面には大きく「速達郵便」の文字が!
(速達ってポストからでも出せるの……?)
(そもそも青いポストなんて見たことないけど……)
そんな素朴な疑問が頭をよぎった方も多いはず。
そこで今回は、実際にこの世にも珍しい青ポストを利用してみました!
“青ポスト”の歴史
まず、この青ポストですが、歴とした日本郵便のポストであり、現在も利用することができます。
正式名称を「郵便差出箱 四号(特四号)」と言い、1959年から登場しました。
高度経済成長期であった当時、郵便の需要が高まり、速達サービスの利用も増えたことに伴って、ビジネス街を中心に誕生したとのこです。
(ちなみに速達専用のポスト自体は1956年に登場しています。)
現在ではその数を減らし、都内では日本橋付近に数基を残すのみ。
浅草橋の青ポストはその貴重な1つなんですね。
速達郵便を投函してみよう!
というわけで、今回は弊社で扱う速達郵便を実際に青ポストに投函してみることにしました。
普段は直接郵便局の窓口まで持ち込み、「速達でお願いします」と職員さんに伝えて料金を支払う方法で送っています。そもそも私はポストから速達が遅れることすら今回初めて知ったので、改めてその方法を調べてみました。
1.宛先を記した封筒・はがきを用意する。
まずは普通の郵便物同様に宛名を書きます。
2.右上部に赤いラインを入れる。
次に、郵便番号記入欄の上のあたりに赤いマジックなどでわかりやすく線を引きます。これが速達郵便であることの目印になります。
赤字で「速達」と明記するとさらに丁寧ですが、なによりこの右上の赤いラインが重要です。
ちなみに、横長の封筒の場合は右側面にラインを引きます。
3.必要分の切手を貼る
普通郵便の送料+速達料金分の切手を貼る必要があります。
今回の場合は定形郵便ですので、一通につき普通料金84円+速達料金290円=374円分の切手を貼ります。
切手は郵便局やコンビニなどで購入します。郵便物のサイズによって料金は変わってきますので、日本郵便のホームページなどでしっかりと確認してから送るようにしましょう。
それにしても290円の切手なんて初めて買いました。
青ポストに投函
あとはポストに投函するだけ! 無事に速達扱いで配達されることを祈りましょう…
青ポストは古き良き街の景観
さて、そんな現代では珍しい浅草橋の青ポスト。
実際に利用してみた感想としては……もうあまり実用性はないのかな、というのが正直なところです。
速達なのでもちろん普通に投函するよりかは早く届きますが、集荷のタイミングがあるため、本当に急いでいるならば郵便局に持ち込んだ方が確実です。この場所から5~10分も歩けばすぐの所に両国郵便局がありますからね。
そしてなにより、そもそも速達郵便は赤いポストからも投函できます!
私は今まで気にもしてなかったのですが、赤ポストの2つある口の右側には「大型郵便」などの他にしっかりと「速達」とも書いてありました。
こうなってくると、いよいよ青ポストの存在意義が危うくなってきますが、逆に考えれば今でも撤去されずに残されていることに意味があるのかもしれません。
高度経済成長期の名残である青ポストは、昭和の下町情緒が残り、オフィス街でもある浅草橋を象徴するオブジェである……と言えるのではないでしょうか。
とにもかくにも、全国的に見ても非常に貴重な代物であることは間違いないこの青ポスト。浅草橋駅を利用する際にはぜひご覧になってみてください!
編集・写真 小林
住所:〒111-0053 東京都台東区浅草橋1丁目18
JR浅草橋駅東口/都営浅草線 浅草橋駅A3口を出てすぐ